解説!AWS障害はなぜ起きる?原因追求。

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「AWS障害の原因」がわからず、不安を感じている企業担当者は多いです。

クラウド最大手のAWSでも過去に大規模な障害は発生しています。

プロのSEOマーケターである筆者が、その原因を徹底的に調査し分類しました。

この記事では、AWS障害の真の原因を特定し、その対策をわかりやすく解説します。

原因を知れば不要な心配から解放され、金銭や時間を無駄にしない安心安全な備えが可能です。

この記事を読めば、AWS障害の原因と対策のすべてが明確になります。



  1. なぜシステムは止まる?AWS障害の主要な5大原因と分類を徹底解説!
    1. 1. サーバーを冷やせない!「冷却装置の故障」という熱暴走の恐怖
      1. 東京リージョンを襲った「熱の災害」
    2. 2. 道路が寸断!「ネットワークデバイスの障害」
      1. 一箇所が止まると広範囲に影響
    3. 3. 「まさか!」が起こる「人為的なミス」(ヒューマンエラー)
      1. ボタンの押し間違いが大規模障害に
    4. 4. 命綱が切れる「主電源と二次電源の遮断」
      1. 二重の備えも役に立たない時
    5. 5. 大人気でサーバーがパンク!「トラフィックの過負荷」
      1. データベースが応答不能に
    6. まとめ:障害を理解し、対策へ
  2. 止まらないシステムを作るには?AWS障害の発生場所と「絶対にやるべき対策」を徹底解説!
    1. 1. 障害の「場所」を知る:AWSの地理的な区切り方
      1. 1-1. 日本の心臓部:「東京リージョン」の責任
        1. 過去の教訓と重要性
      2. 1-2. 障害を閉じ込める部屋:「アベイラビリティゾーン (AZ)」
    2. 2. 障害発生時の「情報源」と「最も重要な対策」
      1. 2-1. 公式の「警報装置」:AWS Health Dashboardの確認
      2. 2-2. サービスを止めない「保険」:マルチAZ構成
        1. サービスの冗長化(じょうちょうか)
    3. 3. 対策は「サーバー一つ一つ」から:「EC2インスタンス」の冗長化
      1. 3-1. EC2の障害と分散の必要性
      2. 3-2. データ(DB)も忘れずに:データの冗長化
    4. まとめ:安心安全な運用への道筋

なぜシステムは止まる?AWS障害の主要な5大原因と分類を徹底解説!

「Amazon Web Services」(略してAWS)は、世界中のウェブサービスや企業のシステムを支える巨大なインフラです。まるで水道や電気のように、私たちが意識しないところで安定して動いていますが、ときには「障害」が発生し、システムが止まってしまうことがあります。

なぜ、これほどまでに強固なはずの巨大システムが止まってしまうのでしょうか?その主な原因を、5つに分類し、具体的な例を交えて詳しく解説していきます。

1. サーバーを冷やせない!「冷却装置の故障」という熱暴走の恐怖

データセンターは、何万台ものコンピューター(サーバー)が24時間フル稼働している「巨大な熱源」です。スマートフォンやゲーム機を長時間使うと熱くなるように、サーバーも非常に熱を持ちます。

この熱を効率よく冷ますのが「冷却装置」の役割です。もしこの冷却装置が故障すると、データセンター内は急激に温度が上昇します。

東京リージョンを襲った「熱の災害」

実は、過去にAWSの東京リージョンで大規模な障害が発生した際、この「冷却装置の故障」が大きな原因の一つとなりました。

サーバーは、熱くなりすぎると自分自身を守るために自動的に電源を切る仕組みになっています。これを「熱暴走を防ぐための自動シャットダウン」と言います。

これは、私たち人間が熱中症になりそうなときに「休憩しなさい!」という信号を体に送るのと同じです。しかし、この「休憩」こそが、サービスにとっては「停止」を意味します。結果として、広範囲のサーバーが強制的に停止し、サービスが使えなくなってしまうのです。

障害の原因影響の仕組み具体的な影響
冷却装置の故障データセンターの温度上昇
⇒サーバーが高温化
サーバーが自動シャットダウン
⇒サービス停止

2. 道路が寸断!「ネットワークデバイスの障害」

AWSのシステムは、世界中のサーバーとサーバーが「ネットワーク」という通信網でつながることで成り立っています。このネットワークは、例えるなら情報を運ぶ「高速道路」です。

この高速道路の途中に設置されている「信号機」や「料金所」にあたるのが、「ルーター」や「スイッチ」といったネットワークデバイスです。

一箇所が止まると広範囲に影響

もし、このネットワークデバイスが故障したり、処理しきれない通信量でパニックになったりすると、どうなるでしょうか?

情報は先に進めず、通信は途絶えてしまいます。まるで、主要な交差点の信号機が全てダウンしてしまうような状態です。

  • 事例: 過去には、新しい通信ルール(プロトコル)を処理する際の、設計段階では見つからなかった「潜在的なバグ(欠陥)」が引き金となり、ネットワークデバイスが誤作動を起こし、広範囲のサービスに影響が出た事例もあります。

この障害が厄介なのは、一部のデバイスの故障が、遠く離れた全く関係ないサービスにも影響を及ぼす点です。

3. 「まさか!」が起こる「人為的なミス」(ヒューマンエラー)

どんなに完璧なシステムでも、それを操作・管理するのは人間です。そして、人間のミス(ヒューマンエラー)は、AWS障害の重要な原因の一つです。

この人為的なミスは、AWSの運用担当者だけでなく、AWSを使っている私たちユーザー側で発生することもあります。

ボタンの押し間違いが大規模障害に

具体的には、次のような事例があります。

  1. コマンド入力ミス: システムに変更を加えるための「手順書」はあっても、その通りに実行する際に、一文字だけコマンドを打ち間違えたことが原因で、大規模なシステムエラーを引き起こしました。
  2. 手動操作の失敗: 本来、システムが自動で処理すべき「危ない部分」の切り離しを、緊急時に人が手動で操作しようとした結果、かえって別の障害を誘発してしまった。

私たちは、ヒューマンエラーを「単なる不注意」と軽く見てしまいがちですが、AWSのような巨大システムでは、たった一つの操作ミスが数多くの企業やユーザーに影響を及ぼしてしまうのです。

4. 命綱が切れる「主電源と二次電源の遮断」

クラウドサービスを動かす「生命線」は何でしょうか?それは「電力」です。データセンターへの電力供給が完全に途絶えることは、最も深刻な障害原因の一つです。

AWSのデータセンターは、外部からの停電に備えて、発電機などの「二次電源(バックアップ電源)」を必ず用意しています。例えるなら、主電源が「街の電力」、二次電源が「自家発電機」です。

二重の備えも役に立たない時

しかし、まれに「主電源」も「二次電源」も両方とも機能が停止してしまうという最悪の事態が起こります。

これは、物理的な災害や予期せぬ設備の連鎖的な故障によって発生することが多く、この「二重の電源喪失」が発生すると、そのデータセンターが属する「アベイラビリティゾーン(大規模障害に備えた独立した区画)」全体の機能が完全に停止してしまいます。

安定した電力供給は、システムを維持するための「土台」であり、この土台が崩れると、もはや何も動かすことはできません。

5. 大人気でサーバーがパンク!「トラフィックの過負荷」

「トラフィック」とは、インターネット上を流れるデータの量のことです。「過負荷」とは、処理能力(キャパシティ)を超えた負荷がかかることです。

まるで、人気のテーマパークに想定外の人が殺到し、入り口のゲートがパンクしてしまうような状態です。

データベースが応答不能に

この障害は、主に次のような時に発生します。

  • 新機能リリース: ある企業がAWS上で新しいサービスや機能を発表した際、予想をはるかに上回るユーザーが同時に利用を試み、その「大量アクセス」にサーバーが耐えられなくなる。
  • フラッシュセール: ECサイトなどで、急激な割引セールが行われた際、一瞬でアクセスが集中し、特にデータベース(顧客情報や商品情報を保存する部分)が処理しきれなくなり、応答不能になる。

システムを設計する際には、「これくらいのユーザーが利用するだろう」という「余裕を持ったリソース(処理能力)」を確保することが非常に重要です。この予測が甘いと、トラフィックの過負荷によるシステムダウンを招きます。

まとめ:障害を理解し、対策へ

AWS障害の主な原因は、今見てきたように大きく5つに分類されます。

  1. 機器の物理的な故障(冷却装置、ネットワークデバイス)
  2. 電力供給の問題(主電源と二次電源の遮断)
  3. 運用上の人為的なミス(ヒューマンエラー)
  4. 処理能力の限界(トラフィックの過負荷)

これらの原因は、それぞれ単独で発生することもあれば、「冷却装置故障」⇒「サーバー停止」⇒「残ったサーバーへの過負荷」というように、連鎖的に発生し、大規模な障害に発展することもあります。

私たちユーザー側がこれらの原因を理解することは、「どの障害に備えるべきか?」、「システムをどこまで分散させるべきか?」といった、適切な対策を立てるための最初のそして最も重要な一歩となるのです。


止まらないシステムを作るには?AWS障害の発生場所と「絶対にやるべき対策」を徹底解説!

前回の記事で、AWS(Amazon Web Services)のシステムがなぜ止まるのか、その原因(熱、電力、ミスなど)を解説しました。今回は、「どこで」その障害が起こるのか、そして私たちが「どうすれば」サービスを止めずに済むのか、具体的な発生場所と効果的な対策に焦点を当てて解説します。

AWSを安心して使うための「お守り」のような知識ですので、ぜひ最後まで読んでみてください。

1. 障害の「場所」を知る:AWSの地理的な区切り方

AWSは、世界中に巨大なデータセンターを分散させています。この分散の仕方を理解することが、対策の第一歩です。

1-1. 日本の心臓部:「東京リージョン」の責任

「リージョン」とは、AWSがサービスを提供している地理的な大きな区切りのことです。日本国内では「東京リージョン」と「大阪リージョン」があります。

日本の多くの企業やウェブサービスは、この東京リージョンを使っています。そのため、東京リージョンで障害が発生すると、その影響は日本全国に広がり、金融、航空、ニュースサイトなど、私たちの生活に欠かせないサービスが一斉にダウンする可能性があります。

過去の教訓と重要性

過去に東京リージョンを襲った大規模障害(冷却システムの故障やネットワーク機器のバグなど)は、日本の利用者にとって非常に深刻な問題となりました。この地域で障害が起こるリスクを特に深く考え、入念な対策を講じる必要があります。


1-2. 障害を閉じ込める部屋:「アベイラビリティゾーン (AZ)」

リージョンの中は、さらにいくつかの「アベイラビリティゾーン(AZ)」という小さな区画に分かれています。

AZは、例えるなら「一棟ずつ独立した建物」です。

  • 特徴: AZ同士は、数十キロメートル離れた別の場所にあり、それぞれ独立した電源、冷却装置、ネットワークを持っています。
  • 設計思想: これは、「もし一つの建物(AZ)で火事(障害)が起きても、隣の建物(別のAZ)は無事である」という状態を作るためです。

AZ障害は、特定のデータセンター内でのみ発生する問題です。AZ内の電源が落ちたり、機器が故障したりすると、そのAZを使っているサービスは停止しますが、他のAZは動き続けるように設計されています。

クラウド活用の鍵は、「一つのAZ障害でシステム全体を止めない設計」にあると言えるでしょう。

AWSの地理的区分規模の例え主な役割
リージョン(東京)日本全体サービスを提供する大きな地域単位
アベイラビリティゾーン (AZ)独立した建物障害の影響範囲を限定する最小単位

2. 障害発生時の「情報源」と「最も重要な対策」

では、実際に障害が発生したとき、私たちはどうすれば良いのでしょうか?

2-1. 公式の「警報装置」:AWS Health Dashboardの確認

障害発生時に、まずユーザーが「何が起こっているのか?」を正確に知るための情報源が、AWS Health Dashboard(AWSヘルスダッシュボード)です。

これは、AWSが公式に障害情報を発表するウェブサイトであり、例えるなら「緊急地震速報のテレビ画面」のようなものです。

  • 確認できる情報: 障害が発生したリージョンやAZ、原因(特定できれば)、復旧作業の進捗、サービスが完全に回復する見込み時間などが随時更新されます。

ユーザーは、憶測で動くのではなく、必ずこの公式情報を確認し、自社のシステムへの影響を冷静に把握することが重要です。


2-2. サービスを止めない「保険」:マルチAZ構成

AWS障害への最も効果的で基本的な備えが、マルチAZ構成です。これは、AWSを使う上での「常識」とも言えます。

マルチAZ構成とは、アプリケーションやデータを、地理的に離れた複数のAZに分けて配置する設計のことです。

サービスの冗長化(じょうちょうか)

この対策のポイントは「冗長化(Redundancy)」という考え方です。

「冗長」とは「余分なもの」という意味ですが、システムの世界では「もしもの時に備えて予備を用意しておくこと」を意味します。

もし、あなたがレストランを経営していて、冷蔵庫が一つしかないとします。もしその冷蔵庫が壊れたら、食材は全てダメになり、お店は営業停止です。しかし、冷蔵庫を二つ(AZ1とAZ2)用意し、食材を半分ずつ入れておけば、一つ壊れても残り一つで営業を続けることができます。

これがマルチAZ構成の考え方です。

{一つのAZで障害が発生} ⇒残りのAZが自動的にサービスを継続}

この設計により、システムの可用性(いつでも利用できる状態であること)が格段に高まり、サービス停止のリスクを劇的に下げることができます。


3. 対策は「サーバー一つ一つ」から:「EC2インスタンス」の冗長化

AWSのサービスの中でも、多くの企業が実際に利用する「仮想サーバー」のことをEC2インスタンスと呼びます。私たちが作るウェブサイトの本体や、アプリの裏側で動くシステムは、このEC2インスタンスの上で動いています。

3-1. EC2の障害と分散の必要性

EC2インスタンスも、それが動いている物理的なホストサーバーの不具合や、電源の瞬断などが原因で、予期せず停止することがあります。

このサーバーレベルでの障害対策の必須条件も、やはり「EC2インスタンスを複数のAZに分散配置すること」です。

サービスの種類対策の具体例対策の目的
EC2インスタンス(サーバー)複数のAZに同じサーバーを分散して設置するホストサーバーの故障によるサービス停止を防ぐ
データベースデータベースのデータをAZ間で自動的に複製する(レプリケーション)片方のデータが壊れても、もう一方で最新のデータを使って復旧できるようにする

3-2. データ(DB)も忘れずに:データの冗長化

ウェブサービスで最も大切なものは「データ」です。もしサーバーは動いていても、顧客情報や商品データが保存されているデータベース(DB)が壊れたら、サービスは成立しません。

そのため、マルチAZ構成では、データベースのデータも、常に別のAZにコピー(複製)しておくことが標準的な対策となっています。これにより、一方のAZで何らかの障害が起きても、すぐに予備のAZのデータベースに切り替えて、サービスを継続できるのです。

まとめ:安心安全な運用への道筋

AWSを「安心安全」に運用するために必要なことは、「一つの場所に全てを集中させない」というシンプルな原則を徹底することです。

  1. 場所の理解: 障害は「東京リージョン」全体、または「アベイラビリティゾーン(AZ)」という特定の建物内で発生する。
  2. 情報源の確保: 障害発生時は、AWS Health Dashboardで公式情報を確認する。
  3. 究極の対策: サービス(EC2、DB)を複数のAZに分散して設置する「マルチAZ構成」を必ず導入する。

この対策を講じることで、AWSという巨大なインフラの強みを最大限に活かし、「滅多に止まらない」信頼性の高いシステムを構築することができるのです。

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